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七五三着物「買う」「レンタル」「親や祖父母の着物を使う」ベストな方法を比較

七五三着物レンタル

子どもの成長を願う七五三は、ご家族にとっても楽しみな行事のひとつ。でも七五三の着物を準備するのは意外と大変なものです。七五三着物を新しく買うべきか、レンタルで借りて済ますか、それとも自分や親が着ていた七五三着物を使うか…どれがベストなのか、悩んでしまいますよね。

坂根克之
坂根克之
こんにちは。着物関係一筋50年 京都きものサロン創夢(そうむ) 坂根克之です。ここでは七五三着物を「買う」「借りる」「昔の着物を使う」の3つのやり方について、それぞれの良い点悪い点を様々な角度から比較していきます。お子様にぴったりな方法はどれなのか、参考にしてみてくださいね。

七五三着物を新規購入する派

費用面:×
七五三着物といっても価格は色々ですが、基本的に新規購入するのがもっとも費用がかかります。コスト面に余裕のある方向けの方法と言えます。

色柄:◎~○
新規購入であれば、ご両親やお子様が最も納得の行く色柄の着物を選ぶことができるでしょう。色柄に徹底的にこだわりたい人には購入がピッタリです。

ただし購入準備はお早めに!最近では七五三着物も成人式と同じく、発売開始がどんどん早くなっています。

品質:△~◎
新規購入での品質は、価格で大きく変わります。古典的な柄行で昔ながらの呉服店等で購入される場合だと、価格と品質は基本的に比例していると考えて良いでしょう。染めや織りにこだわった作品になるほど、高価格帯になる…ということです。

しかし現代的な柄行で「洋服系のアパレルブランド」の着物等だと話が違ってきます。ブランドのライセンス料が上乗せされているので、値段が高いのに布の品質はそうでもない……ということも。布地の質の良さは、現物を見てみないとわかりにくいです。ぜひカタログやWebだけでなく、布見本やサンプルをよくチェックされることをおすすめします。

スケジュール:○
七五三着物を新規購入すれば、万一のキャンセルや予定変更にも比較的気軽に対応できます。ただし着付けの都合がありますので、その点にはご注意を。

繰り返し利用:◎
一度購入した着物は、「七五三写真撮影」「七五三詣」の他、お正月やお誕生日等のお祝い事、その他の晴れ着としても利用ができます。

お手入れや保管の手間:×
着物の扱いに慣れない方だと、着た後のお手入れや保管中のお手入れ等に戸惑うことが多いようです。また着物は畳んで水平に保管しないといけないので、ご家庭によっては「思っていたよりかさばる」と不評……ということもあります。

【その他】
七五三着物の新規購入では、現在でも古典的でベーシックな柄を選ばれる方が多いです。反対にあまりに早くお子様の要望で色柄を決めたり、現代的で極端な柄行にすると、イベント直前頃にお子様の好みが変わっている…というケースも見られますので注意。ランドセルと同じですね。

七五三着物をレンタルする派

費用面:○~△
レンタルであれば新規購入よりはずっと割安に七五三着物を準備できます。ただし後述する「色柄+品質」等を重視すると、意外と高額になるのでその点には注意を。洋服レンタルに比べると、着物レンタルは高いです。

色柄:○~△
レンタルなので、いま流行の柄行を選べるのはメリットです。ただし早めに予約を取らないと「人気の色柄」はどんどん他の人に抑えられていきます。

また撮影+レンタル着物のセットサービス等で気をつけたいのが、他のお子様との「柄かぶり」です。柄かぶりとは、他の人と同じ色柄の着物になってしまうこと。撮影スタジオ等が準備する色柄にはある程度縛りがある上、レンタル着物だと「いま人気の色柄」に人気が集中しがちです。

そのため「今っぽい人気の色柄」を選んだら、同じスタジオで別の日に撮影したお友達と同じ着物だった…といったトラブルも見受けられます。

品質:○~×
七五三のレンタル着物の品質は、業者によって大きく異なります。激安系のレンタルや撮影サービス等だと、ちょっと品質が微妙…ということも。こちらもスマホのモニター画面などだけで決定せず、一度お店に足を運んで、実際の着物のクオリティを確認することをおすすめします。

スケジュール:×
レンタル着物の場合、借りられる日程や時間は細かく決まっています。お子様の体調不良やその他の理由等で予定日に七五三詣や撮影ができず順延した場合、希望の着物が借りられないことも。

お父様お母様の仕事のスケジュールが確定しにくかったり、お子様の習い事等が忙しい…といった場合、レンタルが不向きということもあります。

繰り返し利用:×
七五三着物をレンタル予約できるのは、イベント時のみ(または撮影+イベント時のみ)です。

お手入れや保管の手間:○~△
七五三着物をレンタルする場合、お手入れや保管の手間を心配する必要は基本的にありません。原則としてクリーニング代はレンタル代に含まれているので、その点も魅力です。

ただしレンタル規約によって、激しい汚れや大きなシミ、激しい水濡れによる縮み、破れ等の欠損があった場合、着物がお買取になったり、クリーニング代を実費で取られることがあります。大きなシミ等の場合、実費で10万円以上ともなり「これなら購入した方が良かった…」となるケースも。レンタル契約前の注意事項はすべて細かくチェックしておきましょう。

そしてレンタル当日は、特に周囲の大人が飲んでいる「ワイン」や「ぶどうジュース」のシミ、「醤油」のシミ、お父様お母様の「香水」、そして「嘔吐物(ゲロ)」にはご注意ください!取れないシミなので「無料クリーニングの対象外」とするお店が多いですよ。

【その他】
「レンタル着物のシミ・汚れや破損でトラブル」というケースは本当に近年増えています。礼装着物が水洗いできないこと、シミ抜き等が専門技術で難しいこと等が常識ではなくなった分、洋服感覚で着物を汚してしまった…というケースが多いようです。

レンタル会社でオプションの保険制度を入れているところもたくさんあります。事前に制度があればできるだけ入っておいた方が良いです。

またとても活発なお子様向けに、「水洗いできる着物」をおすすめしているお店も。このような着物を選んでみるのも手と言えます。

両親や祖父母の七五三着物を使う派

費用面:◎~○
お子様のお父様・お母様や、お祖父様・お祖母様が七五三の時に使っていた着物があれば、七五三の準備費用は新規購入に比べて大幅に抑えることができます。

ただ「足袋(たび)」や「草履(ぞうり)」等は足にあったものが必要ですし、場合によっては小物類が揃っていないこともあります。その場合は多少の出費がかかりますね。

色柄:○~△
七五三の着物の柄行では、新規購入でも基本的に「古典柄」と呼ばれる吉祥文様や花の柄等を選ぶご家庭が多いです。着物の古典柄は洋服と違って、流行り廃り(トレンド)がありません。ですから昔のものでも安心して使うことができます。

ただ「どうしても自分好みの色柄でないと嫌だ!」「洋服のようなモダン柄でないと嫌だ」というこだわりがある方には不向きですね。

品質:○~◎
昔は「七五三着物」と「成人式の着物」は一世一代の晴れ着として、良いものを惜しまずに買うご家庭が多かったです。また一概には言えませんが、昔の方が絹の標準的なクオリティが高かったというのもあります。状態にもよりますが、品質にある程度期待ができると言えるでしょう。

状態の良い昔の着物の「絹の輝き」や「色の深み」は実際にお子様が着物を来た時に差をつけますし、その伝統的な美しさは写真にもあらわれます。

スケジュール:◎
もちろん着付けの準備は必要ですが、ご自宅にある着物であればスケジュールにはゆとりをもたせることができます。

繰り返し利用:◎
七五三の振袖は、お祝いにはもちろん、お正月や祭事に身につけることもできる着物です。

お手入れや保管の手間:△
着用後のお手入れや保管等については、それまで保管されていた方のノウハウに従えば良いので安心ですね。

ただご自宅で保管されていた着物の場合、状態によっては着用前にクリーニングで匂い取りをしたり、カビ取りシミ抜き等をしなくてはならないこともあります。

また「肩上げ」の用意は必須です。三歳の着物の場合、袖に丸みをつける必要もあります。和裁のご経験が無い場合には、着物の加工・仕立て屋に早めに相談をしておきましょう。

【その他】
兄弟姉妹が居るご家庭の場合だと、ご両親や祖父母が身につけていた着物はお祝いのたびに繰り返し使えるので人気です。お姉ちゃんだけが”新品”で妹が”お下がり”なのではなく、「おばあちゃまもお母様もみんな七五三にこれを着た」と言うのが納得のポイントなのだそうですよ。受け継ぎながら着物を着ていく-ーこれもまた「素敵な伝統」のひとつと言えそうです。

おわりに

七五三着物の「購入」「レンタル」「家にある着物を使う」の3つの選択肢について、それぞれの良い点悪い点を見ていきました。

七五三着物に対して求めるニーズやスケジュール等は、ご家庭によって違うもの。ですから「どの方法が一番良いか」とカンタンに一括することはできません。ご予算や日取り、好み等をよく吟味しつつ、ご自分の家庭にもっとも合っている方法を選びましょう。

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