ごあいさつ
MESSAGE
着物に関する事なら、どんな些細な事でもご相談頂ければ幸いです。
そうして一枚の着物を大事に育てる、という日本文化を大切にしていた時代でした。しかしバブル期に入り、何もかもスピード化の時代になり、一度に多くのお客様を集客し短時間、大量販売の展示会方式へと移り変わっていきました、また異業種(呉服店以外)が参入するなど、着物が商品として乱売される時代もありました。
日本文化の着物の社会通念がさま変わりしてしまいました。皆様の中には何が何だか分からないうちに購入され、箪笥の中に眠ったままになっている着物が沢山ある事と思います。着物(正絹)は生きています、箪笥から出して虫干しをしたり着用したり、大切に扱えば60年~100年は生きると言われております。
またまた昔の話ですが、小説家の佐藤藍子さんに「きものと私」と言うタイトルで随筆をお願いしたことがあります。お伺いした時にわざわざお母さまから譲り受けた色無地を紫色に染替えて御召になり出迎えて下さいました。まさにこれが日本文化、おもてなしと実感いたしました。
着物姿は、着物、帯、小物に至るまで全て絹で出来ているものが主流で大変贅沢なようですが、少し体型が変わっても、親子で着用しても違和感なく御召いただけます。新しく購入されるのではなく、ほんの少しのお手入れ、又は、染替え、仕立て直し、そして大切に保管して頂ければ着続ける事ができる大変合理的な衣装です。
お話は変わりますが日本人が世界で一番衣類を捨てているとのことです。 天然資源には、限りがあります日本人の英知が(素材、織、染、仕立)、生み出した日本文の代表である着物を、そして世界一の民族衣を皆様と共に、いつまでも大事に育て伝承していきたいと考えております。
その一助になればと思い『悉皆』(しっかい)業に力を注いでおります。悉皆とは(しっかいやっかい)と申しまして、大変難しい仕事で業界でも敬遠されがちですが、私自身着物を扱ってから終始一貫40数年、この仕事に興味を持ち実践してまいりました。
当然ながら「悉皆業」の基礎(素材、織、染、加工、仕立)を習得し、常にそれぞれの分野の職人や専門家の皆様と太い繋がりを持ち、着物のプロデューサー、ディレクター、営業、芸術家的な知識と経験を生かし「悉皆」専門家グループを結成し皆様のお役に立ちたいと云う思いで「きものサロン創夢」を運営致しております。
着物に関する事なら、どんな些細な事でも遠慮なくご相談、ご用命頂ければ幸いです。必ずお役に立たせて頂きます。