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ママ振袖を着る予算がわかる!4つの目安ポイントを解説

ママ振袖

成人式等のためにママ振袖を着る場合の予算は、50,000円~120,000円前後とされています。個人によって予算の差が大きく出やすいのが困りものですね。ママ振袖を着る場合の予算の目安がつかず、困っている方も多いのではないでしょうか。

坂根克之
坂根克之
こんにちは。着物関係一筋50年 きものサロン創夢(そうむ) 坂根克之です。ここではママ振袖を着る場合の予算の目安を決める4つのポイントを解説していきます。あなたの振袖の状態や小物の準備具合などを振り返りながらチェックしていけば、ママ振袖を着る場合の予算の目安が簡単に把握できますよ。

振袖のサイズ直し(0円~50,000円前後)

ママ振袖を着る場合の予算の目安を決めるために、まずは振袖のサイズ直しが必要かどうかを確認しましょう。

ママと娘の身長差が5センチ以内

母子の身長差がほとんどなく、体重差(横幅の差)もあまり無いようであれば、ママ振袖のお直しの必要はありません。

ママより娘の身長が6センチ以上低い

娘様が小柄でママ振袖が大きい場合には、身丈(振袖のタテの長さ)を詰める必要があります。またとても小柄で肩や腕も余ってしまう場合だと、裄丈(ゆきたけ)も変更した方が良いでしょう。

ママより娘の身長が6センチ以上高い

娘様の方が6センチ以上背が高い場合、ママ振袖の縫い込みを出して、身丈を伸ばした方が良いです。(小さいとおはしょりが作れなくなってしまいます!)また身長差がさらにあったり、肩がしっかりしていたり腕が長い場合だと、裄丈(ゆきたけ)がたらなくなるので、こちらもサイズ変更をお勧めします。

ママと娘の体重差が10キロ以上ある

体の横幅の差がある場合、ママ振袖の身幅(みはば)を詰める、または縫い込みを出して身幅を広くする必要があります。多少のサイズ差ならば着付けで調整できますが、目安として体重差が10~15キロ以上ある場合にはサイズ変更を検討されることをお勧めします。

<<1箇所のサイズ変更は20,000円~25,000円前後>>
振袖の1箇所だけのサイズ変更であれば、着物を解かずに行うことも可能です。この場合だとママ振袖のお直し予算は20,000円~25,000円位になります。

<<2箇所以上なら40,000円~50,000円台で仕立て直す>>
振袖のサイズ変更が2箇所以上が必要な場合には、一度振袖を解いて仕立て直してもらった方が良いです。この場合のママ振袖のお仕立て直し予算は40,000円~50,000円前後となります。

事前の振袖クリーニングやシミ抜き(0円~15,000円)

ママ振袖の予算の目安を知るために、次はママ振袖の状態を確認しましょう。事前のクリーニングシミ抜きが必要ではありませんか?

10年以上の保管後には丸洗い(10,000円~12,000円前後)

ママ振袖を何年も長くタンス保管をしていた場合、チリなどの全体的な汚れが気になることも。この場合には丸洗いクリーニングでお手入れをしておきます。振袖丸洗いクリーニングの予算目安は概ね10,000円~12,000円前後です。

カビの匂いがするならカビ取り(12,000円~15,000円前後)

ママ振袖がカビ臭い場合、繊維にカビ菌が発生しています。カビ菌は「丸洗い」では落ちないので、カビ専用の「カビ取りクリーニング」が必要です。振袖の場合のカビ取りクリーニング予算目安は大体12,000円~15,000円です。

シミがある場合にはシミ抜き(1箇所1,000円~2,000円)

目に見えるシミを取るには「シミ抜き」をオーダーします。1センチあたりの大きさで1箇所1,000円~2,000円前後。シミが大きくなったり、シミが古くなるほど料金は上がります。ママ振袖をお店で見てもらって、事前に染み抜きの見積もりを出してもらうと良いでしょう。

振袖に必要な小物類(0円~30,000円)

ママ振袖は、振袖と帯だけで着られるものでありません。肌襦袢、長襦袢、着付けのための紐、帯揚げや帯締めなど、多種多彩な小物類が必要になります。

小物類が全て揃っていればママ振袖を着る場合の予算目安は0円ですが、草履や小物をこれから購入する場合だと、10,000円~30,000円前後が必要になるケースも多いです。

草履のサイズと状態をチェック

ママ振袖のサイズは大丈夫でも、草履のサイズが合わないことは多いです。娘様の足に合うサイズの草履を早めに用意しておきましょう。

また草履は経年劣化で、保管中にボロボロになってしまっていることもあります。早めに箱から出して歩いてみて、状態を確認をした方が良いですよ。

小物類に抜けはありませんか?

着付けで必要になる紐の本数や着付け用小物は、着付け方によって多少変動します。着付けを依頼する方に小物類を早めにリストアップしてもらって、抜けが無いように気をつけましょう。

着付けとヘアメイク(25,000円~35,000円前後)

ママ振袖を着る場合の予算目安で、誰でも必要になるのは着付けのための料金です。振袖は他の着物とは違い、自分や家族で着付けることができません。特別な技術を持つ有資格者に着付けてもらうため、料金が高くなります。

美容院の予算は30,000円台が平均

美容院での「着付け+ヘアメイク」の予算は、概ね30,000円台が平均値となっています。ただし髪飾りに生花を使う場合などにはさらに料金が上がります。

セルフヘアメイクは安上がりだが微妙?

着付け師に訪問してもらう場合の予算は大体15,000円~20,000円位です。ヘアメイク代が無いので、美容院よりは安くなります。

ただしヘアメイクをセルフや家族で行うのはあまりおすすめしません。成人式や結婚式だと、振袖を着てくる人のほとんどがプロのヘアメイクで出席します。そのため、技術力の差が目立ちやすいのです。また成人式などでは記念撮影をするため、セルフヘアメイクでの本の少しの乱れが写真に残ってしまうのも難点と言えます。

着用後のクリーニング(10,000円~20,000円)

ママ振袖を着た後のお手入れも、予算の目安に含めておいた方が良いでしょう。

着る予定が無いなら「丸洗い」(10,000円~12,000円前後)

ママ振袖を着る予定が今後なく、また数年以上をタンス保管されるのであれば、丸洗いクリーニングで全体的にお手入れをしておくと安心です。振袖の場合の料金目安は10,000円~12,000円前後となっています。

小さなシミでも必ず「シミ抜き」(1箇所1,000円~)

ママ振袖の着用後には全体をよくチェックして、シミがないか確認しておきましょう。小さなシミ、乾くと透明になったシミでも、数年が経つと「変色シミ」として浮き上がってきます。

変色シミになると、最悪の場合には高いお金を出してママ振袖の染め直しをしないといけなくなることも。早めにシミ抜きをしておいた方が、今後もママ振袖をキレイに着られますよ。

ついたばかりのシミ抜きは1センチあたりで500円~1,000円前後、シミが大きくなるほど料金は段階的に上がっていきます。

おわりに

ママ振袖を着る場合の予算目安について解説しましたが、目安の把握はできたでしょうか?思ったよりも予算がかかるかも…?と驚く方もいらっしゃるようです。

しかしレンタル+ヘアメイクの場合の平均予算は20万~25万円以上、新規購入の場合には30万~40万円以上の予算が必要になります。ママ振袖の予算目安は、レンタルや新規購入に比べれば半分以下というお安さではあるのです。

また、ママ振袖の着用後に早めにプロのシミ抜きでキチンとお手入れをしておけば、今後も振袖を長くキレイに着られます。例えば友達の結婚式などでも使ったり、姉妹で使い回すこともできます。ママ振袖の登場機会を増やせば、コスパ的にも良好となるのでは無いでしょうか。

大切な着物を美しく甦らせます。

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