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七五三の祈祷・お詣り(参拝)の作法とマナー

七五三の祈祷・お詣り

お子様の無事を祝い、健やかな成長を祈る行事である「七五三」。なんとなく「七五三は子どもが着物を着るイベント」と思っている方も多いですが、実際には振袖等の着物を着たあとで、神社や寺院で祈祷をしたり、お詣り(参拝)をするのがメインイベントです。

さてこの七五三での祈祷や参拝、どのような作法やマナーがあるのかはご存知ですか?お子様の成長と加護を神様・仏様にお願いするのですから、失礼がないように振る舞いたいですね。

坂根克之
坂根克之
こんにちは。着物関係一筋50年 京都きものサロン創夢(そうむ) 坂根克之です。ここでは知っておきたい七五三のマナーと作法について解説していきます。

七五三の服装のマナー

まずは先に準備が必要となる「七五三の服装」について、お子様ご本人や父母・祖父母の服装のマナーを見ていきましょう。

お子様の七五三の服装

三歳・五歳・七歳を迎えるお子様は、七五三の主役です。もっとも格の高いフォーマル服である「正礼装」を着ることが基本とされています。

和装の場合

  • 3歳女の子 → 着物の上に被布(ひふ)と呼ばれる袖なしの上着を重ねます。お宮参りの際の初着・掛着を転用することも多いです。帯はやわらかな兵児帯(へこおび)を締めるか、省略することも。持ち物は巾着等。
  • 3歳男の子 → 着物・袴・羽織が基本ですが、近年では被布スタイルを選ぶ人も居ます。
  • 5歳男の子 → 着物に袴をつけ、家紋入りの羽織を重ねます。懐剣や扇子等の守りのための品を身に着けます。
  • 7歳女の子 → 四ツ身と呼ばれる着物を着て、筥迫(はこせこ)・扇子・びらかん等の縁起の良い品を身に着けます。

洋装の場合

  • 男の子 → お子様用のスーツが基本。またはジャケット+パンツスタイルにしましょう。正礼装なので蝶ネクタイもOK。ジャケットでもできるだけフォーマル感があるものを選びましょう。
  • 女の子 → ドレスまたは華やかなワンピースが基本。ワンピースはできるだけカジュアル感が無く、フォーマルなものを。ただしお祝いごとなので、黒色の使用は避けましょう。

お父様・お祖父様の服装

和装の場合

主役はお子様でお父様・お祖父様は介添人ですので、控えめな略礼装を。着物+袴で、羽織の有無はいずれでもOKです。黒紋付は再礼装になってしまうので、色物を。

ただし色は抑えめにしましょう。また足袋は必ず白色で。色足袋を履くとカジュアルになってしまいますのでご注意ください。

洋装の場合

奥様が和装される場合には、格が高めの略礼装であるブラックスーツ、またはダークスーツ(3ピース)を着ましょう。奥様が軽めのワンピース等をお召しの場合には、より気軽なビジネススーツでもOKです。ネクタイは暗すぎる色合いは避けます。

お祖母様・お母様の服装

和装の場合

お祖母様・お母様も七五三では「脇役」ですので、控えめな略礼装を。お祖母様は色無地等、お母様は訪問着等をお召しになるのが理想的です。礼装(フォーマル)ですので、長襦袢や足袋は白色を選びましょう。

洋装の場合

ブラックフォーマルはNG。セットアップまたはワンピース+ジャケットスタイルのセミフォーマルを選びます。ベージュや淡いグレー等の控えめな色合いがベストです。アクセサリーは華美になりすぎないパール等を。

いずれの場合も、七五三ではカジュアルな服装は避けましょう。若い頃の初詣のような感覚で神社に行くのはダメですよ。

七五三の参拝の作法

次に、七五三でお詣りをする場合の基本的な作法を見ていきましょう。

1.鳥居をくぐる時に一揖

一揖(いちゆう)とは軽いお辞儀のこと。神様のエリアに入る前に、失礼しますと頭を下げて入ります。

2.手水を使う

手水(ちょうず)とは、お水で手や口を浄めることを言います。神様に合う前に、きれいにしておくのが作法なのです。

手水の作法
右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を汲みます。

左手に水をかけます。

柄杓を持ち替えて、右手に水をかけます。

もう一度柄杓を右手に持って左手に水をためます。

左の手のひらに口を寄せて、水を口に含んですすぎます。

柄杓を立て、柄の部分に水を流して汚れを落とします。

柄杓置き場に伏せて置きます。

なお2020年春以降は新型コロナウイルス感染症の影響で、手水舎(ちょうずや)が使えない神社も増えてます。この場合は手水は省略して構いません。

3.拝礼する

準備ができたら神様の前で拝礼をしましょう。

  1. 賽銭箱(さいせんばこ)の前に立って一揖(軽い会釈)をします。
  2. 鐘がある場合にはここで鳴らして構いません。
  3. 賽銭箱にお賽銭(おさいせん)を入れます。
  4. 深いお辞儀を2回します。これを「二拝」または「二礼」と言います。
  5. 胸の高さで手を合わせて手を鳴らします(拍手、かしわで)。「二拍手」と言います。
  6. 心を込めて祈ります。
  7. もう一度深くお辞儀をします。これを「一拝」または「一礼」と言います。
  8. 最後に軽く一揖(軽いお辞儀)をして終わるとさらに丁寧です。

なお、神社によっては二礼・二拍手ではなく「四拍手」等、お辞儀や拍手の数が異なる場合があります。

七五三の祈祷の流れとマナー

最後に神社や寺院で祈祷を依頼する場合の流れとマナーについて見ていきます。

1)予約確認をする
神社でのご祈祷は、当日受付ができるところと事前予約が必要なところがあります。人気の神社では半年~一年以上前に予約がいっぱいになっているところも。できるだけ早めに申し込みをしておきましょう。

2)祈祷料を準備
七五三の祈祷では、初穂料と呼ばれるご祈祷の料金を神社にお渡しします。(お寺の場合はご祈祷料またはお布施)。金額は1万円前後が相場ですが、事前に確認を取っておいた方が安心です。

また祈祷料は縁起物ですので、できるだけ新札を。紅白または金銀の熨斗袋に入れてお渡しします。

3)当日の受付
当日に神社に行ったら、受付で記帳をして祈祷料を納めます。(神社によって祈祷料を納めるタイミングが違うこともあります)神社によっては、祈祷が始まるまで専用の待機室で待つことも。いずれにしても、時間には余裕を持って行くようにしましょう。

4)撮影可否は要確認
祈祷中の録画や撮影がOKなのかどうかは、神社によって対応が異なります。祈祷が始まってからNGの撮影をすると大問題となることも。基本的にフラッシュ撮影はNGとされる場合が多いです。事前によく確認をしておきましょう。

5)スマホを鳴らさないように
近年、問題となっているのが祈祷中に鳴るスマホの音です。祈祷は神聖な場ですから、スマホから音を鳴らすのは一切NG!祈祷中だとマナーモードの振動音も目立ちますので、音が一切出ないように電源を切るか、機内モード等に設定をしましょう。

6)祈祷は心静かに
祈祷の手順は神社によって異なります。神主様や巫女さんに従って行えば大丈夫です。祈祷中は心を静かに鎮めてお祈りをしましょう。
 
7)千歳飴を受け取って終了
多くの神社では、ご祈祷の際に祝詞を上げた千歳飴が祈祷後に授与されます。一応「お金を払ったもの」ではあるのですが、形としては「いただきもの」なので、その場で中身を開けて見たりしないこと。せめて本堂を出てからにしましょうね。

おわりに

七五三で知っておきたい作法やマナーの情報はお役に立ちそうですか?七五三は小さい子にとって、初めて記憶に残る「フォーマルな場」となることも多いものです。

美しい着物を着たことだけではなく、一人前として扱われ、またそのように礼儀正しく振る舞ったことが「良い思い出」となるはず。お子様ご本人だけでなくご家族皆様がマナーを守って気持ちよく過ごすことを大切にしましょう。

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