お宮参りの初穂料で大失敗!熨斗袋の包み方・書き方のNG
お宮参りの祈祷をしてもらう場合、謝礼として寺社にお渡しするのが「初穂料」。神社によっては「玉串料」「祈祷料」と言うこともありますが、いずれも意味合いは同じです。
この初穂料は結婚式の「ご祝儀」と同じように、正式な儀式の場所でのおめでたいお金とされています。ですからキチンとマナーに沿って、失礼の無いようにお渡しすることが大切!お宮参り当日に「しまった失敗した…」とならないように気をつけたいですね。
初穂料を財布から出して恥をかいた
NG例
「祈祷前に受付でお金を渡せば良いだけだ」と思っていたら、他のご家庭はみんなキチンと袋に入れて渡していた。財布から慌てて現金を出したのはウチだけ。恥ずかしかったです…
解説
初穂料(玉串料)は、「祈祷のために支払う料金」というより「祈祷してもらったことに対するお礼」という意味合いが強いお金です。お友達やお世話になった人に「お礼」としてお金や金券を渡す時に、むき出しでお金を渡す人は居ませんよね。それと同じで、初穂料は「包んで渡す」のが原則です。
初穂料を茶封筒に入れて渡した
NG例
家にある封筒で良いのかと茶封筒に入れて持っていったら、他はみんなキレイな封筒?に入れていた。「会社の取引先にも茶封筒は使わない」と後から気づいて、しまった!と青くなりました。
解説
初穂料を入れるのであれば、水引が付いた熨斗袋(のしぶくろ)に入れるのがもっとも理想的。最近なら100円均一ショップやコンビニでも買えます。「どうしても熨斗袋が無い」という場合には白封筒を使いましょう。
茶封筒はビジネス向けで、さらに「普段遣い用」の封筒です。お祝い事や目上の方に渡すお金を入れる「包み」、あらたまった場でのフォーマルな「包み」としては不適格と言えます。
結婚式用の熨斗袋を使った
NG例
結婚式用の熨斗袋が残っていたのでそれを使ったのですが、「縁起があまり良くないよ」と後から人に言われました…なんで?
解説
熨斗袋についている「水引」の形が違うためです。結婚式用の熨斗袋は「結びきり」といって、ほどけない形に結った形をしています。もう二度と無い(別れたり再婚したりしない)という意味を込めているのです。
対してお宮参り用の熨斗袋では「蝶結び(花結び)」の水引が付いたものを使います。こちらは何度も結んだりほどいたりできる形。つまり「また赤ちゃんが生まれてお宮参りに来られるように」「良いことが何度も繰り返すように」といった意味が込められています。
表書きに「初穂料」と書いた
NG例
表書きに適当に「初穂料」とだけ書いておいたら、神主さんが熨斗袋を並べた時に他の人の表書きと字数が違うのが丸わかり。ちゃんと調べておけば良かったです。
解説
お宮参りの熨斗袋の表書きは「御初穂料」「御玉串料」「御礼」等と書くのが一般的です。目上である相手に向かってお金を渡すので、丁寧語である「御(お、おん)」をつけるのですね。
熨斗袋の下側には、御参りの主役である赤ちゃんの名前を書き入れます。地域によっては父親の名前を並べて書くところもありますが、これについては地域性が強いので、地元の方等に確認を取っておいた方がよいでしょう。
熨斗袋の内袋の記入を忘れた
NG例
「お宮参りの熨斗袋の書き方ルールは結婚式とほぼ同じ」と、後になってから知りました。自分の結婚式の時、内袋に何も書いてない人が多くてご祝儀の確認が面倒だったんですよね。神社さんにご迷惑をかけてしまった。後悔してます。
解説
お宮参りの初穂料を入れる熨斗袋には、内側にお金を入れるための「内袋」が付いています。この内袋には、赤ちゃんの名前・フリガナ・住所と、初穂料の金額を毛筆で書き入れておきましょう。お金を受け取った方が確認を取りやすいようにするための配慮です。
熨斗袋にボールペンを使った
NG例
時間がなかったので熨斗袋にボールペンで名前などを書いておいたのですが、受付で取り出した時に両親に「みっともない」と叱られました。当日になってから言われても、いまさら直せないし…早く言ってほしかった。
解説
お宮参りの初穂料を入れる熨斗袋や白封筒には「毛筆(筆)」で記入をするのが基本です。もちろん筆ペンでもOK。こちらも100円均一ショップやコンビニ、書店などでも販売していますので、早めに準備しておきましょう。
どうしても筆が苦手!ということであれば、ややカジュアルになってしまいますが、しっかりとしたサインペン等での代用も可能。ボールペンは普段遣い向けの筆記用具であり、熨斗袋の表書きに使うには向いていません。
初穂料にシワのあるお札を入れた
NG例
よく考えず、熨斗袋に財布に入っていたお金をそのまま入れてしまいました。後になって、自分の結婚式の時、新札でご祝儀を貰った方が気持ちが良かったし、シワシワのお金を入れる人って嫌だなーと感じたことを思い出しました。キレイなお札にすればよかった。
解説
初穂料は必ずしも「新札でないといけない」という決まりはありません。とは言え「お礼」としてお渡しするお金ですし、その日になってからいきなり出費が決まったお金でも無いので、ある程度「見た目がキレイなお札」を入れた方が礼儀正しい雰囲気がありますね。
新札がもっとも理想的ですが、新札でなくてもシワの無いキレイなお札を選ぶようにしましょう。
初穂料のお札を裏向きに入れてしまった
NG例
お宮参りの頃、何も知らなくて…初穂料のお金の向きとか、考えずに適当に入れていました。お札を逆向きに入れるのは失礼なんだと会社で知って、後悔しています。お祭り等でこれからもお付き合いのある神社さんなので、余計に恥ずかしい思いがあります。
解説
お宮参りの初穂料等の「祝儀」のお金(おめだたい事のお金)は、表側が袋の表にくるようにして入れるのが原則です。つまり肖像画がある方、顔がある方を表にすれば良いというわけですね。また上下については、開けてすぐに肖像画の顔が見えるように入れるのがスマートです。
裏側にお札を向けて入れるのは、お葬式でお渡しする「香典」の入れ方。不祝儀(ぶしゅうぎ)と呼ばれる「おめでたくない事向き」のお札の入れ方なので、お宮参りでは避けましょう。
初穂料を誰が払うのかで受付で揉めた
NG例
初穂料を受付で渡そうとしたら、夫の父母が「自分たちが払う」と大騒ぎ。こちらも祝儀袋は用意しているのに受付でバタバタしてしまって、神社の方にもご迷惑をかけてしまいました。そのトラブルが写真撮影や宴席にも響いてしまい、大後悔です。今度は下の子のお宮参りがあるので、絶対に同じトラブルを起こさないようによく話し合っておくつもりです。
解説
初穂料の書き方や包み方とは違う方向の失敗例ですが、実はこの「初穂料を誰が払うのか」というトラブルはとても多く見られます。「お宮参り=父方家族が主催するもの」という伝統的なしきたりを大切にするご家庭等では特に「初穂料も夫の実家が払うべき」という考え方が根強いようです。反対に「妻の実家が払うのが常識」という地域もあったりするので、一概に「どれが正解」とは言えません。
- 初穂料を誰が払うか
- 初着(祝着)のお金は誰が出すのか
- 写真撮影のお金は誰が出すのか
- 宴会・祝の席の料金は誰が出すのか
上のようなお金の支払については、適当に済ませようとするとトラブルの元となります。ご夫婦が負担するのはどこか、夫の実家・妻の実家が負担するのは何か等はお互いによく話し合って、お宮参りの前までには皆様が納得する形にまとめておくことが大切です。
おわりに
お宮参りの初穂料(玉串料・御礼)について、よくある失敗例を解説してみましたが、情報はお役に立ちそうでしょうか。お宮参りというと「家族内の小さなイベント」と捉える人が多いですが、歴史がある行事であり、神社やお寺と関わるものであることから、礼儀にかなったふるまいが求められます。
キチンと初穂料の熨斗袋の準備をしておけば、当日にも落ち着いてご祈祷を済ませることができますよ。「あっ忘れていた!」というポイントがあったら、早めに準備をしておきましょうね。