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お宮参りと六曜の関係は?大安が良い?仏滅は?徹底解説!

六曜

お子様の無事の誕生を神様に感謝しながら、みんなでお祝いをする行事である「お宮参り」。赤ちゃんが生まれてから初めての大きな行事ですから、お宮参りの着物等はもちろん、日取り等にも気を配りたい…という人も多いことでしょう。

行事の日取りと言うと「大安」や「仏滅」等の「六曜(ろくよう)」が有名ですよね。さてお宮参りの場合、やはり六曜で縁起の良い日を選んだ方が良いのでしょうか?

坂根克之
坂根克之
こんにちは。着物関係一筋50年 京都きものサロン創夢(そうむ) 坂根克之です。ここではお宮参りと六曜の関係性について、詳しく解説をしていきます。

六曜とは何?

六曜(ろくよう)は鎌倉時代頃に発症し、江戸時代に庶民の間で定着した民間信仰のひとつです。「六曜」という名前のとおり日を6種類に分けて、縁起の良い日・悪い日を決めて、その日の行動等の指針とします。現在でも六曜が書いてあるカレンダーや手帳は多いですね。
六曜の6つの日

  • 先勝(せんしょう、さきかち):午前中は吉、午後は凶。急ぐのが良い日。
  • 友引(ともびき):早朝は吉、昼に凶。「友を引く」ため、弔事はNGだが慶事は良しとされることも多い。
  • 先負(さきまけ、せんぶ):午前中が凶、午後は吉。急ぐのは避けた方が良い日。
  • 仏滅:もっとも縁起の良くない大凶の日。
  • 大安:もっとも縁起が良い日。全方位で吉。
  • 赤口(しゃっこう、せきぐち):昼間以外は凶。火の元、火災に用心。

六曜の6つの日をごく簡単に説明すると、上のようになります。ざっくり言えば「大安が何をするにも良い日で、仏滅は何をしてもダメな日」というわけです。今でも結婚式の日取りでは大安が人気ですし、「友を引くから」と友引の葬儀を避けるご家庭はたくさんあります。

お宮参りと六曜の関係は無い?

さて、ではお宮参りと六曜の関係性は?というと、実はまったくありません。そもそもお宮参りは、地元の縁のある神様である産土神・氏神を赤ちゃんとその家族が詣で、無事の誕生を感謝する行事です。

つまり元々の発祥としては”神事”であり、日本神道の流れを汲む行事であると言えます。日本では神仏混交なので「お寺でお宮参りをする」というところもありますが、いずれにしても神社や寺院に行くのですから「神道か仏教関連の行事」というわけですよね。

さてではもう一度「六曜」について振り替えってみましょう。六曜は庶民の間で生まれた民間信仰のひとつです。六曜信仰者の人の中には「中国古来の暦の流れを汲んでいる」という人もいますが、これについては残念ながら歴史的証拠がありません。つまりよくわからないうちに生まれて庶民の間で根付いた信仰…なんですね。神道とも仏教とも関係が無いのです。

ですから、お宮参りに「仏滅」を選ぶのはNGといったことは神社の人もお寺の人も言いません。お宮参りと六曜は無関係です。そもそもどちらの宗教でも「六曜」を気にしているわけではないからです。

六曜を信じる人も多い

上で解説をしたとおり、お宮参りと六曜には特に関係性はありません。ご夫婦と赤ちゃんだけでお宮参りをするというのであれば、六曜を気にせず、都合の良い時に日取りを組んでも良いでしょう。

でも赤ちゃんの祖父・祖母となる両家のご両親には、よく確認を取っておくことをおすすめします。「六曜」を信じて大事にしている人はとても多いからです。

上でも触れましたが、現在でもカレンダーやスケジュール帳に「六曜付き」のものはたくさんあります。それだけ多くの人が六曜を信じているからと言えるでしょう。また六曜によって仕事に影響が出ている人も多いですね。

例えば飲食店の開店の日等は、大安ではなくても赤口を避けるという人は大勢居ます。赤=火の連想から、火を使う飲食店で「火事を避けたい」という思いからです。

また現在でも葬祭場やセレモニーホールで、友引に営業をしないというところは数多くあります。友引が「友を引く」ため、お通夜やお葬式は友引にやらない…という方がたくさん居るからです。

ご自分たちの結婚式の日取りを選ぶ時、引っ越しの時、「縁起の良い日の方が良いよ」と家族に言われたことがある…このような場合には、特にご家族の意見はよく耳に入れて、話し合っておいた方が良いでしょう。

お宮参りではご家族皆さんが気持ちよく過ごすことが大事です。お宮参りと六曜に関連があるかどうかより、「きょうは良い日だ」とみなさんがにこやかに過ごせることを大切にすることをおすすめします。

六曜で縁起の良い日「大安」以外もある?

大安
「六曜はそこまで気にしないけど、やっぱり縁起の良い日の方がいいかな」と思う方も多いはず。気分的に「大安」にしておこうかなという人も居ることでしょう。でも大安は1ヶ月の中で5日程度しかありませんし、なかなか都合をつけるのが大変ですよね。六曜で「お祝い事向き」な日はどれだけあるのでしょうか。

ベストは大安だけれど…

六曜的にもっともおめでたく縁起の良い日は大安。日程的に都合が付くならベストな日と言えます。

ただし問題なのは、大安は神社もそれなりに込みやすいですよ、ということ。特に神式の結婚式を頻繁に行う神社や、祈祷をよく行うような大きな神社の場合、境内の中が混み合ったり、予約がなかなか取れないということもあります。その点は注意した方が良いでしょう。

先勝も良い日!

先勝は午前中が縁起が良いとされる日です。お宮参りの場合、午前中に神社への御参りや祈祷を済ませるというご家庭は多いもの。そのようなスケジュールであれば、先勝だって「縁起の良い日だ」ということになります。

友引も人気

友引はもともと「共引き」とも書いたとされており、良くもなく悪くもなくフラットな日であると考えられています。また「友引き」という言葉から、良いことがあると他の友だちも良い方へ引っ張るともされており、結婚式の引出物や内祝い等は友引きを選んで送る人が多いほどです。お宮参りに行く日としてもなかなか的確な日と言えるでしょう。

先負だってアリ

先負というと「負け」という名前があるので気にする人も居るかもしれませんが、これは「急ぐと負ける日」だから。昼をすぎれば吉日なんです。

昔は神社に行くというと朝か午前中でしたが、現在では午後からゆっくり参拝をして撮影に行く!という「昼を過ぎてからのスケジュール」でお宮参りをされる人も大勢居ます。このようなスケジュールであれば、先負だってまったく問題はありません。

「ちょっと縁起の良い日がいいかな?」思ったら、大安・友引から選んでも。またスケジュールに合わせれば、先勝や先負も縁起の良い日となります。六曜を取り入れたい時には参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんの体調・ママの体調を最優先で!

ここまで「お宮参りと六曜」についてご紹介してきましたが、お宮参りの日取りで何より大切なのは「赤ちゃんの体調」と「ママの体調」です。

大安にこだわって赤ちゃんやママにムリをさせ、イベントが終わったらどちらかの具合が悪くなってしまった…これでは大安にこだわる意味がまったくありません。

お宮参りの頃は、赤ちゃんもママの体調もまだ不安定な頃と言えます。どうぞお二人の体調を大切にして、日取りを考えるようにしてくださいね。

おわりに

お宮参りと六曜の関係性について解説しましたが、お役に立ちそうでしょうか?六曜は江戸時代頃から日本の庶民生活に定着しているので「神道と同じようなもの」と捉えている人も多いのですが、実際には神道・仏教とは関係がありません。

「そのような存在なのだな」と理解した上で、上手にお付き合いをしていくのが良いでしょう。ご家族皆様が楽しく過ごせるお宮参りとなるよう、『きもの創夢』も心から応援しています。

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